ピアノや脚付きの電子ピアノでは場所を取りすぎるけど、電子キーボードなら・・・とキーボードを選ぶ方もいるのではないでしょうか?
いえいえ、タッチや機能も劣らないモデルもあり、最近のキーボードは優秀です。用途によっては、キーボードの方が携帯性や場所を取らないなどのメリットもあるため、自分にあったモデルを探しましょう。
今回も元学校の教師&ピアニストならではの視点で解説します。
このブログを書いているのは、元ピアニスト&元東京都の教員もしていたkatsukiです🎵私は3歳からピアノを習い、演奏活動やピアノ講師、東京都の正規採用で音楽専科を担当していたこともあります。
このブログではその経験から、音楽まつわるあれこれや、ちょっとわかりにくい楽典ちっくなことなど幅広く取り扱っていきたいと思っています🎵
電子キーボードの選び方
電子キーボードと、グランドピアノや電子ピアノとの一番の違いはやはり「用途に応じた鍵盤数」を選べることでしょう。また、タッチ(弾いた時の鍵盤の重さ)もライトからフルウェイト(ハンマーアクション)が選べ、モデルによってはタッチの重さを変えられる機能が付いた物もあります。
ただし、小さな鍵盤は本体から音が出るものと単体では音は出せないものの2つに分かれるため、よく確認して買いましょう。
電子キーボードと電子ピアノの違いとは?
【電子キーボード】
電子キーボードは、電子楽器の一種で、ピアノ音や他の楽器の音を模倣・再現することができるキーボードです。
センサーを使って演奏者の指の動きや力を読み取り、音を発生させます。ピアノ音だけでなく、オルガン、シンセサイザー、ストリングス、ドラムなどの様々な音色を内蔵しています。
また、一部の高級なモデルには、タッチ感応性(ダイナミックス)が備わっており、指の力によって音の強さを調節することが可能です。
個人的な意見ですが、キーボードはDTMや路上ライブ用だと思うため、習い事でのピアノ練習用には電子ピアノをおすすめします。とはいえ、ピアノのタッチと遜色のないキーボードもあるため、DTMで繊細なピアノパートを弾いて入れることが多い方向けにも、キーボードでハンマーアクションのおすすめを記事後半で紹介しています。
【電子ピアノ】
電子ピアノは、本物のピアノの音を再現することを主な目的とした電子楽器です。デジタルサンプリング技術によってアコースティックピアノの音色を忠実に再現し、本物のピアノのサウンドに近い音質を提供します。
キーボードの数は通常88鍵盤で、アップライトピアノやグランドピアノと同じ鍵盤数です。また、一部の電子ピアノは、タッチ感応性を持ち、本物のピアノのようなタッチ感を再現します。これにより、ピアノの弾奏時に指の力に応じて音の強弱を表現することができます。ピアノを習っている方や、習いたい方へは断然こちらをおすすめします。
【電子キーボードと電子ピアノの違い】
音源の違い: 電子キーボードは多機能で様々な音色があり、電子ピアノは本物のピアノの音色に特化しています。
キーボードの数: 電子キーボードは61鍵盤または76鍵盤が一般的ですが、電子ピアノは通常88鍵盤を持っています。
タッチ感応性: 電子ピアノには一般的にタッチ感応性があり、指の力によって音の強さを変えることができますが、電子キーボードにはタッチ感応性があるモデルもあれば、ないモデルもあります。
鍵盤数
鍵盤数は用途で考えると失敗が少ないでしょう。例えば、もしも軽くでもピアノ曲を弾くつもりがあれば、最低でも76鍵の購入がオススメです。
それぞれ用途に応じたオススメ鍵盤数を紹介します。
25鍵盤
25鍵盤は最もコンパクトなサイズで、ポータブル性が高く、持ち運びが簡単です。主に旅行や外出先での使用や、DTM(デスクトップミュージック)やプロデュースソフトウェアの操作に適しています。
ただし、演奏する際には一度に出せる音域が限られるため、メロディやシンプルなフレーズに適していますが、広い音域を持つ楽曲や重厚なコードを演奏には向きません。ポータブル性が高く、外出先での使用に適しています。DTMやプロデュースソフトウェアの操作に適していますが、音域が限られるため、シンプルなメロディ演奏に向いています。練習や演奏には向きません。
49鍵盤:
DTMやほんの少しメロディだけを弾ければいい場合は49鍵で十分でしょう。49鍵盤は25鍵盤よりも大きな鍵盤数で、メロディだけでなくアルペジオやシンプルなコード演奏にも対応できます。
DTMとはいえ、キーボードやピアノパートの打ち込みは25鍵では若干足りないため、自宅での打ち込みは49鍵はほしいところでしょう。
一般的なシンセサイザーやMIDIコントローラーとして広く使われています。
自宅でのDTMは最低この鍵盤!
61鍵盤
61鍵盤は、より広い音域を持ち、一般的な音楽演奏に適しています。ピアノの音域を持つことができるため、簡単なピアノの学習や本格的なキーボード演奏に向いています。
また、DTMや音楽制作にも幅広く利用されており、メロディからコード、ベースパートまで幅広い楽器音を演奏できます。初心者から中級者までのミュージシャンに人気のサイズです。本格的なキーボード演奏や音楽制作に適しています。
電池駆動も可能!
76鍵
野外ライブへの持ち運びにはこのサイズでも良いでしょう。クラシックを弾かない場合は86鍵でなくても事足りるため、持ち運びする方や部屋のスペースに余裕がない方、バンドのキーボードアシスト程度であれば十分です。(路上では私も下でおすすめする76鍵のキーボードを使っていました)
76鍵のキーボードは、広い音域を持ちながらもコンパクトで持ち運びが便利な楽器です。手の動きがスムーズで速いフレーズや複雑なコード進行も演奏しやすく、初心者からプロまで幅広いミュージシャンに適しています。
さらに、シンセサイザーやMIDIコントローラーとしての機能も備え、DTM制作にも役立つものもあります。フルサイズピアノに比べて手頃な価格帯で入手できるため、コストパフォーマンスも高く、多くのミュージシャンに愛用されています。
88鍵盤(フルサイズピアノと同じ鍵盤数)
88鍵盤は、アップライトピアノやグランドピアノと同じ鍵盤で、ピアノの代用として演奏することができます。本格的なピアノの演奏やクラシック音楽などにも向いています。また、ピアノ演奏以外の音楽制作にも適しており、高度な表現力が求められる演奏に向いています。
もしお子さんにピアノを習わせたいときや、いずれ習わせたいときには、88鍵(76鍵でも可)でフルウェイト(ハンマーアクション)をお勧めします。理由は、学校で伴奏を弾くことになったときに、なるべくならピアノに近い重さで練習してほしいからです。いずれ電子ピアノやアップライトピアノなどを買うことになった時に、ギャップを感じさせないためでもあります。これは、小学校の音楽専科やピアノ教師をした2つの視点からみてそう思います。
シンセもピアノの練習もできるハンマーアクション88鍵のおすすめはこちら☆
用途に合わせた選び方
ポータブル性 49鍵以下のキーボードはコンパクトで持ち運びが便利です。外出先やスタジオでの使用を考える場合、軽量かつ持ち運びしやすいデザインがおすすめです。
タッチ感応性: 指の力によって音の強さを変える「タッチ感応性」を持つモデルがだと、より自然な演奏が可能になります。
メロディ演奏に適した機能: メロディ演奏を主とする場合は、シンプルな演奏機能が重要です。音色の選択やエフェクトの調整が簡単に行えるかを確認しましょう。
DTM: DTMを楽しむ場合は、キーボードとソフトウェアの連携がスムーズなモデルが好ましいです。MIDIコントロール機能があるかを確認し、使いやすさを重視しましょう。
子供には光る鍵盤
小さな子供には光る鍵盤が趣味で習う際のオススメです。
光る鍵盤は視覚的な刺激をし、演奏するたびに光が点灯して子供の目を引き、興味を引けるでしょう。
正確な音符を押すと光が消える仕組みで、達成感も得られるため練習意欲が高まるでしょう。暗い部屋でも鍵盤が見やすく視認性が向上し、楽譜と鍵盤の同時確認が容易です。
音符に応じて色分けされていることで音楽の理解が促進され、自由な発想で音楽を楽しむ刺激にもなります。
61鍵でも、1万円以下と安価で、デモ曲数や音色の数で子どもにおすすめ
タッチレスポンスの有無
タッチレスポンスは、キーボードを選ぶ際に重要な要素の一つです。これは、鍵盤をどれだけ強く押すかに応じて発音の音量や強さが変わる機能を指します。タッチレスポンスがあるキーボードでは、強く押すと大きな音が出て、軽く押すと小さな音が出るなど、演奏者のタッチに応じて表現力豊かな演奏が可能です。
特にピアノや電子ピアノの演奏においては、タッチレスポンスが重要な役割を果たします。ピアノでは強弱や音色の変化が演奏の魅力となるため、タッチレスポンスによってその表現力が高まります。また、タッチレスポンスがない場合は全ての鍵盤を同じ音量・強さで演奏することになり、演奏の表現幅が狭まってしまう可能性があります。
一方、タッチレスポンスがないキーボードは初心者にとっては取り扱いが簡単であり、一定の音量で演奏することができます。また、コスト面でもタッチレスポンスのあるキーボードよりも安価な場合があります。
ピアノの演奏として選ぶ場合には、タッチレスポンスの機能とハンマーアクションでピアノと同じようなタッチ感の出せるモデルを選んでほしいと思います。
本体にスピーカーがついているかどうか
シンセサイザーやDTM用の鍵盤のように、本体自体にスピーカーがついていないモデルもあります。その場合、別途アンプが必要な場合やPCに繋いで利用する必要があります。
最大同時発音数”をチェック
同時発音数とは、鍵盤をたたいたときに同時に出すことができる音の数のことです。電子キーボードで1つの鍵盤を弾くと、左右のスピーカーから音が出ます。弾いた鍵盤数×2の音が出ることになるので、両手の指10本で弾けば発音数は20。ペダルを使って音を伸ばせば、その余韻の音も発音数に数えられます。
現在の電子キーボードの最大同時発音数は、64~128音が主流です。しかし、この発音数で難易度の高い曲を弾くと、音が途切れてしまいます。本格的なクラシックなどをより忠実に演奏したい方は、192~256音の上位モデルを選びましょう。
収納性・携帯性
キーボードの収納性と携帯性は、選ぶ際に重要な要素です。コンパクトなサイズや折りたたみ可能なデザインのキーボードは、収納に便利で場所を取らず、持ち運びにも便利です。特に、旅行や外出先での使用や、限られたスペースでの演奏を考える場合に重要となります。
収納性に優れたキーボードは、省スペースで使わない時にも収納できるため、リビングや学生寮、小さなスタジオなどの限られたスペースでもストレスなく利用できます。また、キーボードの収納に便利なケースやカバーも多く販売されており、保護しながら持ち運びが可能です。
一方で、収納性と携帯性を優先する場合、一部機能や鍵盤の数が制限されることもあります。完全なアコースティックピアノの代替としての性能を求める場合は、大きなキーボードを選ぶ必要があるかもしれません。
自宅で演奏する場合や本格的な練習をする場合は、大きなキーボードを選択することを推奨していますが、持ち運びや収納に配慮するならば、コンパクトなサイズで軽量のキーボードがおすすめです。
ピアノを習い始めたいけど場所を取るのでキーボードを選びたい人へ
Roland RD-88
軽量かつコンパクトなデザインでありながら、高品質なハンマーアクション鍵盤を搭載しています。本格的なピアノの演奏を追求する方に適しています。
Kawai ES120
プロフェッショナルな演奏を求める方に最適なハンマーアクション鍵盤を備えたキーボードです。豊かな音色と高い演奏性能が特長です。
Yamaha P-515
ポータブルながら、ヤマハ独自のハンマーアクション鍵盤を搭載しています。リアルなピアノサウンドと快適な演奏体験が可能です。
外で使う時や、路上ライブには
持ち運んだり電源のないところ、屋外で利用したりする場合は、電池駆動やリチウム電池内蔵のモデルを選ぶとよいでしょう。ただしタッチは練習用ピアノよりも軽いことが多いため、ライブやプロ向けに紹介します。
また、持ち運びを前提としている方は、ケースもセットの物を選びましょう。後にケースだけを購入すると高額になる可能性があります。
GO:KEYS
Roland GO:KEYSは軽量・コンパクトなポータブルキーボードで、外出先や路上ライブに最適。オートアクコンパニメントやBluetooth対応でリアルなバンドサウンドを手軽に楽しめる。ヘッドフォン端子と長時間のバッテリー駆動も便利。プロから初心者まで幅広く愛用されている。
Yamaha Reface CP
アナログエレクトリックピアノを再現したサウンドと、エフェクトやディレイなどの調整が可能なコントロールを備えています。ビンテージな音色を気軽に演奏できます。
Yamaha Reface DX
FMシンセサイザーの音色を再現し、8ボイス・4オペレーターのポリフォニーが入っています。クリエイティブなサウンドデザインに適しています。
Yamaha Reface YC
オルガンサウンドを再現し、リバーブやドライブなどのエフェクトを調整できます。オーガン演奏に特化しています。
Yamaha NP-35B Piaggero 76鍵
6kgと薄型・軽量のデザインが特徴です。本格的なピアノ音色を提供し、76鍵盤で演奏の幅が広がります。シンプルな操作と持ち運びの便利さが魅力で、初心者から上級者まで幅広く愛用されています。ヤマハならではの高品質な音色と演奏性で、どこでも楽しい演奏体験が可能です。従来よりも、タッチ感に力を入れたモデルだそうです。
ポータブルアンプ
路上ライブや電源のない場所でアンプを使いたい場合は、電池駆動でなおかつ音量のあるものを選びましょう。また、アンプは通常とても重いですが、持ち運ばなければならない場合、軽さも重要でしょう。価格や丈夫さ、音量ではこれがおすすめです
。
Roland Cube Street EX
ギーターとキーボードや、キーボードとマイクなど2つを一度に繋げられて、外でも遜色ない音量が期待できるポータブルアンプ。軽量で持ち運びも楽。シンガーソングライターやストリートパフォーマンスに最適なポータブルPAシステムや多機能なエフェクトとバッテリー駆動が特長。
まとめ
いかがでしたか?用途や段階に合わせて買い替えることや買い足すことも視野に
これからピアノを習おうと思っていたり、バンドを組もうと思っている人はまずは、直感で一つ買って使用してみることがおすすめです。
私はアコースティックのピアノからキーボード、シンセ、ヤマハやローランド、コルグなど色々と試してみました。
一つ使用してみると比較ができるようになるため、楽器店で試奏したときに自分に合う楽器を見つけやすくなるでしょう。
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